きょうかい酵母
今週は、ちょっとマニアックです。
末廣のラベルに記載のある『K1401』は清酒に使われた酵母の内容を表しています。
Kは「きょうかい」
14は「14号」
01は「泡無し酵母を示す」
の事。K14のみなら「泡有り酵母」
もう少し詳しく。
「きょうかい」は「醸造協会(現・公益財団法人 日本醸造協会)」
「14号」は「14番目の認定」
という意味です。
さて、この14号が酵母として分離されたのは平成3年、比較的、新しい酵母です。
北陸地方で生まれました。
特徴は「吟醸香高く、酸少なく、味よし」。
有名蔵から選抜された「きょうかい酵母」も、ご紹介しておきます。
- 1号 櫻正宗(兵庫県) 明治29年
- 2号 月桂冠(京都府) 明治末
- 3号 酔心(広島県) 大正3年
- 5号 賀茂鶴(広島県) 大正14年
- 6号 新政(秋田県) 昭和10年
- 7号 真澄(長野県) 昭和21年
- 12号 浦霞(宮城県) 昭和41年
現在、18号まであります。
6号以降はほとんどが変異株であることが、『日本酒の科学 水・米・麹の伝統の技』の記述と、次のチャートから分かります。
学びの手引書
『日本酒の科学 水・米・麹の伝統の技』
(和田 美代子著)
- 発売日:2015年09月18日頃
- 著者/編集:和田 美代子、高橋 俊成
- レーベル:ブルーバックス
- 出版社:講談社
- 発行形態:新書
- ページ数:320p
- ISBN:9784062579353
(余談)
末廣酒瓶の横に鎮座している書籍について。
丁稚は、大学の一般教養「心理学」を履修した。
教えてくれたのは霜山徳爾先生。
大変著名な方である事を、卒業後に知る。
そして、先生の名著(翻訳)を読もう!!
と思い、はや幾年♪~
酒を飲みながら『夜と霧』を読んでいる。
“狂気の世界”で、自らを失わない、そんな★凄い人★もいる(★V.E.Frankl★)
《霜山先生について/Wikipediaより引用》
霜山徳爾(しもやまとくじ, 1919/7/5-2009/10/7)は日本の臨床心理学者。東京生まれ。
成蹊小学校、旧制・成蹊高等学校(文科乙類)卒業。
東京大学文学部心理学科卒。ボン大学留学(Ph.D.を取得)。
上智大学文学部名誉教授。
ヴィクトール・フランクル『夜と霧』(みすず書房、1956年)の訳者として著名。
自身もフランクルの友人であった。
老衰のため2009年10月7日東京都内で死去。父は元大審院長で最高裁判事も歴任した霜山精一。
妻・操子は元経団連会長石坂泰三の二女。